完全放牧野生牛 Gibieef

完全放牧野生牛 Gibieef

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肉牛をイメージするとき、おそらく牛舎で密飼されている姿を想像するのではないでしょうか。ジビーフは、産まれてから出荷するその時まで、牛舎で飼うことはなく、昼夜を通して林間放牧され、母牛(繁殖牛)の群れの中に、父牛(種牛)を一緒に飼い、自然に交配させる方法をとっています。

「まき牛方式」といい、人口受精が一般的な現代の畜産において、ジビーフは自然にまかせた動物の生態系を実現しています。

ジビーフとは

ジビーフとは

お腹に子を持ったお母さん牛は、自分で牛の群れから離れ、外的(人間も含む)の目につかない場所(林の奥等)を探して出産します。
通常の肉用牛は、牛舎で分娩し難産には人間が手をかして出産するのですが、ジビーフは大自然の中で十分に運動しているため難産が無く、出産に人間が手を貸すことはありません。

肉用牛は、母乳を3日〜1ヵ月程度飲ませたあと(牧場によってさまざまですが)哺乳瓶に切り替えるのですが、ジビーフは、生まれた子牛と母牛を一緒に放牧させ、好きな時に好きなだけ母乳を飲んで育ちます。

飼料は、自然に生えている四季折々の野草(笹やヨモギ等)や山菜、牧草等の草のみで育ちます。
輸入飼料をたくさん与える現代の穀物主体の肥育とは真逆であり、山間から顔を覗かせる牛たちを見ると、もしかすれば人類が農耕として牛を飼いはじめた1万年前は、こんな感じだったのかなとついつい想いに馳せるのです。

自然受精

母牛(繁殖牛)の中に、父牛(種牛)を一緒に飼い、自然に交配させる方法(まき牛方式といいます)

人口授精が一般的です。

自然分娩

妊娠牛は、自分で牛の群れから離れ、外的(人間も含む)の目につかない場所(林の奥等)を探して、そこで出産します。放牧牛は十分に運動しているため難産が無く、その出産に、人間が手を出すことはない。

通常は、牛舎で分娩し難産には人間が手をかして出産する。

自然哺育

生まれた子牛は、母牛と一緒に放牧し、好きな時に好きなだけ母乳を飲んで育つ。

通常は、母乳を3日〜1ヵ月程度(牧場によってさまざま)哺乳瓶に切り替える。

自然林間放牧

放牧場に自然の林間が有ることで、雨の日は、林の中に入り雨をしのぎ、風の日は、山の谷間へ行き風をしのぐ。炎天下には、林の中の日陰に入り暑さをしのいだり、自然の河で水浴びをする。

自然受精

ジビーフを訪ねて

ジビーフを訪ねて

2014年3月12日、私は、かねてより計画していたジビーフに会うために北海道様似へ出かけました。

帯広から友人の車でどれだけ走っただろうか、様似に着いた頃にはすっかり銀世界にも慣れ携帯の電波が繋がらない状況にも違和感がなくなっていました。

出迎えてくれた生産者の西川奈緒子さんは、北海道夕張郡長沼町に生まれ、小6の時に、お父さんが現在の地に牧場を始めたことで、この牧場を継ごうと決心したそうです。同時に自分の牛は自分で診たいということで獣医師を目指しました。

獣医師の資格を取得後、同じく獣医師の夫と結婚し、平成8年に就農。
当時、借地合わせて270haあった土地で、アンガスと黒毛和種の交雑種の生産を引き継ぐのですが、その後、狂牛病や口蹄疫、BSE等の影響を受け、枝肉価格の下落、経営不振に陥ったため頭数を減らし、購入飼料無しでも飼育可能な純粋アンガスの母牛8頭と種牛1頭のみを残し、ご主人は他の牧場に単身赴任で管理獣医師に転職したのでした。

西川奈緒子さんは、三人の息子さんを育てながら、畜産の原点や、牛本来の生態系を考えた末、残したアンガスで『完全放牧野生牛(ジビーフ)』の生産に挑戦するのです。
西川奈緒子さんの住んでいる様似新富地区は現在人口2人。ジビーフは32頭。私にとっては桃源郷のような場所でした。

詳しくはこちらをご覧ください。

ジビーフツアー 東西のシェフたちと一緒に

ジビーフツアー 東西のシェフたちと一緒に

2014年6月14日〜3日間、東西のシェフ5名に地元の有志たちとジビーフツアーを開催しました。

参加したシェフは、京都クレメンティアの田淵シェフ、内田シェフ、南草津サルティンボッカの木村シェフ、駒沢イルジョットの高橋シェフ、三軒茶屋のレストラン愛と胃袋の鈴木シェフの5名だ。
さらに、地元の農家さんや食に精通するみなさんといった豪華な顔ぶれでした。

シェフが店を3日も休んで参加するなんて本来ならば考えられないことです。
ストーリーに感動し、とにかく現地へといてもたってもいられなくなったというのが本音であり、料理人の魂に火がついたのでしょう。
山間を歩き、汗だくになりながらもシェフたちの頭の中は早く帰って肉を焼きたい衝動にかられていたのではないでしょうか。

動物本来の生態系のなかで育つ牛肉の味

現在、日本で高級と言われている牛肉は、密飼いで濃厚飼料をたっぷり食べさせ歩けないほど太らせて、霜降りにした牛肉です。

私が完全放牧野生牛に興味を持ったのは、牧草を食べて育ち、冬でも牛舎には入らず、穀物飼料も食べず、しかもホルモン剤や抗生物質は使わない。自然交配で妊娠、出産して、母牛が母乳で育てるという、いまの日本ではありえない環境で育っているという自然の理にかなった牛だからです。

完全放牧野生牛は、冬の北海道でも野外で生きられる強さと鹿並みの運動能力があるのです。肉好きとしてはこのような環境下で育った牛肉はいったいどのような味がするのか非常に興味を持ったというわけなのです。

私は、いてもたってもいられずに知人の紹介で13年8月、完全放牧野生牛を訪ねました。西川さん宅のキッチンをお借りして、冷蔵庫にあった完全放牧野生牛のロースを焼かせていただいたのですが、肉は黄色くて硬めの脂肪に包まれて、健康的な赤色が鮮烈でした。この肉のうまさが濃縮した味は、一生忘れられません。

噛みごたえと肉らしい香りも強烈でした。この肉ならいくらでも食べられる、健康な筋肉の味わいに、肉の原点を感じました。自然な環境と食で育った肉を正当に評価して、健康というものを考えなおす。それがこの完全放牧野生牛との出会いでした。日本にまだこういう素晴らしい食を生産できる方がいたという喜びを感じたのでした。

宗田哲男先生(宗田マタニティクリニック院長)

宗田哲男先生(宗田マタニティクリニック院長)

帝京大学医学部卒業。
小豆沢病院の副院長、立川相互病院の産婦人科部長を経て、平成4年「宗田マタニティクリニック」を開業し院長を務める。

著書に「あきらめないで不妊症」(ナツメ社)「楽しくなるお産―自然分娩・母子同室のすすめ」(桐書房)がある。

本来の自然界の生態系

本来の自然界の生態系

牛は本来草食動物の代表です。胃が4つあるのも飲み込んだ草をもう一度噛んでから胃に戻すという反芻をするためです。

品種改良で穀物多給型になった現代の肉用牛とは真逆の完全放牧野生牛は、大自然のなかストレスフリーで育った本体あるべき生態系の牛なのです。

Gibieef(gibier + beef)ジビーフ

Gibieefとは私が考えた造語です。
完全放牧野生牛の肉質が鹿肉に似ていることからGibieef(ジビーフ)と名付けました。

「ジビエ」とは、ハンターが狩りをして捕獲した野生の鳥獣を言うのですが、完全に野生のものをソバージュ(sanvage)と呼び、半野生(飼育したものをしばらく山野に放したり、捕獲した後に餌付けしたもの)はドゥミ・ソバージュ(demisanvage)と呼んで区別しています。完全放牧野生牛はソバージュとドゥミ・ソバージュの中間ぐらいのイメージです。

2014年3月25日に開催した「肉Meets in 完全放牧野生牛」において、生産者の西川奈緒子さんのお父さん(現役のハンター)が仕留めた蝦夷鹿をサプライズとしてイルジョットの高橋シェフに料理していただいたのですが、どちらがどちらなのか見分けがつかないほど、その肉質は似ていたのです。

完全放牧野生牛

完全放牧野生牛

蝦夷鹿

蝦夷鹿